心療内科ってなに?
福岡歯科大学の附属病院(医科歯科総合病院に改称)に、平成17年4月から「心療内科」ができました。10月からは毎日外来診察をしています。では、この心療内科ではどのような病気を診療しているのでしょうか。
心療内科でみることの多い病気には、高血圧症、糖尿病、肥満などの生活習慣病、気管支喘息、胃十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、頭痛、自律神経失調症、摂食障害などがあります。これらは、すべてがそうであるというわけではありませんが、病気の起こる原因や長引いている原因、なかなか良くならない原因に心理社会的要因やストレスが関係していることが多いのです。こうした病態(病気の原因)をもつ病気を総称して「心身症」と呼んでいます。
心療内科医は「内科」とついているように、内科のトレーニングを受けています。一般の内科と違うところは、身体をみながら常に患者さんの心や社会の面に注意を向けていることです。精神科と違うところは、心をみながら体に配慮していることです。
こうした病気で悩んだり苦しんだりするのは、決してあなたが弱いわけでも間違っているわけでもありません。悩みを話して一緒に解決の方法を考えていくことで、症状が軽くなり、本来のあなたを取り戻すことができ、さらに、新しい自分自身を発見できるかもしれません。そういうお手伝いができるところが心療内科なのです。あなたが今悩んでいる病気は、あなたを苦しめているのではなく、早く本来の自分を取り戻してくれというサインなのかもしれません。
長引く症状があってもそれがストレスからくるものであるとか、心理的な原因であるということは、本人自身はなかなか気が付かないものです。症状が1ヵ月以上続く、検査でははっきりした異常が出ていない、多彩な症状が繰り返し出る、などがある場合には一度心療内科に相談して下さい。
心療内科は、患者様の心理社会的要因を含めて、
心と体の両面から心身症を診断・治療しています。